カテゴリ「会報・記事・報告」の一覧

 瀬戸内海で大量発生しているミズクラゲが、他の生物は死滅する海底の「貧酸素」という厳しい条件下でも生き続けて個体数を増やすことを、広島大大学院生物圏科学研究科の上真一教授らのグループが、実験で初めて解明した。環境悪化に伴う貧酸素水域の拡大が、漁業被害をもたらす増殖の一因である可能性を示す。6月にクラゲ大量発生問題の国際学会で発表する。

 実験は、修士課程の高尾真理子さん(23)が担当。2005年夏、呉市沖でミズクラゲを捕獲し、生体クラゲの前段階「ポリプ」を実験に使った。海底などで無性生殖で個体数を増やす性質があり、水中の酸素温度を八段階に設定、各五十固体を三週間にわたり観察した。
 
 瀬戸内海で貧酸素の状態とされる1㍑あたり2.3㍉㌘の酸素量では74%が無性生殖し、個体数は三週間で2.8倍になった。魚類など他の生物が死滅する0.5㍉㌘でも、47%が生殖して1.7倍に増え、酸素が十分にある場合の半分程度は生きる能力が残ることを突き止めた。

 瀬戸内海では、ヘドロや埋め立てを含めた人工構造物の影響などで、広島湾や周防灘の一部、大阪湾などの海底で貧酸素化が進む。一方で、この十年でミズクラゲが急速に増えているが、具体的なメカニズムはほとんど分かっていなかった。

 地球温暖化の影響で瀬戸内海は最近二十年間で年間最低水温が平均1.5度上昇している。研究グループは別の実験で水温が一度上がると、ポリプの成長速度が6.6%速くなるデータも得ている。上教授は「水温上昇に加え、海底の貧酸素化が増加に結びついているのではないか。敵がいない貧酸素水域が、増えて周辺に広がっていく『タネ場』となっている可能性もある」と指摘する。

ミズクラゲ…日本沿岸域で最もよく見られるクラゲで、「古事記」(712年)にも登場する。1960年代に東京湾での大量出現が社会問題化し、瀬戸内海では90年代に急増。上教授らの調査によると、瀬戸内海の中央部を除く全域で、定置網や刺し網などの漁業の被害が深刻となっている。

2007.1.6中国新聞記事

2006年12月18日 Japan Official Fishing Instructor Hiroshima

釣りルール・マナーの指導と普及を目的とした「海面の釣り場保全調査」へのご協力を!

 この度、水産庁より「全釣り協」に釣りルール・マナーの指導と普及を目的とした「海面の釣り場保全調査」の依頼がありました。つきましては、JOFI広島も全国20地点の内、3地点<井口港(投げ釣り)、平成ヶ浜(カブセ釣り)、草津港(波止釣り)>を水産庁・全釣り協と協議の上実施することになりました。

 期間は、12月から3月までの4ヶ月間で、二人体制で調査するところとなりました。また、併せてJOFI広島として、「ハゼ・チヌの奇形魚調査」(仮称:10周年記念事業)ともタイアップする形で、できる限りの地点で、「海面の釣り場保全調査」を致したいので、会員のご協力をお願いいたします。同封の資料で、毎月事務局の方へご報告いただければ幸いだと思います。どうか宜しくお願い申し上げます。

発行者/釣りインストラクター連絡機構事務局

2006年12月18日 Japan Official Fishing Instructor Hiroshima

【平成18年度釣りインストラクター資格試験・講習会広島会場に29名の申込!】

県外(福岡1、山口2、鳥取1、岡山2):6名!広島県:23名!集う!!
JOFI広島スタッフ最大限に力量発揮!全講座に出席し、再学習なる!!

会長の岡田敏孝氏

 「釣りの歴史」が始まって以来、海や自然をどう守るかについて、釣り人の意見が受け入れられるという画期的な時代を迎えて今、「釣りインストラクター」の果たす役割とその自然が大きくクローズアップされてきています。また、JOFI広島も10周年記念事業として釣りインストラクターの原点に立ち返った活動を!“釣りの地位向上”“質の高い釣り人”を目指して!と、釣りインストラクター資格試験・講習会を企画しました。

筆記試験中です

 そして、JOFI広島スタッフは釣りのパイオニアなるが故に、常に高い次元を目指し、一般の釣り人の先頭に立とうと、また現在と未来の釣りはいかにあるべきかを慎重に考え、衆智を集めて9月以来7回の実行委員会で述べ130人(講習会・試験当日を含めて)のご尽力で、釣り文化の発展を図り、自然環境を守り後世に継ぐ釣りインストラクター資格者27人(当日欠席3名、大阪受験1名)が誕生する運びとなりました。

広島海上保安部警備救護課の田岡茂氏

 また、この資格試験を実行委員として、講師として連日取り組んだスタッフは受講生のお世話をすることによって、感動的な出会いと大きな喜びを頂きました。さらに、全講座に参加することで、相互に力量を確認すると共に再学習することができ何よりの収穫だと喜んでおります。また、岡山県、山口県の三方からはスタッフの皆さんの暖かい配慮と熱意が伝わり感動していますという謝辞とJOFI広島のスタッフに加えていただきたい旨の相談がありましたことも併せてご報告いたします。

公認釣りインストラクター講習会及び資格試験を支えていただいたJOFI広島のメンバーです。

 長い期間、長時間にわたりご苦労を頂きました。そのご苦労とご支援に深く深く感謝いたします。有難うございました。

発行者/釣りインストラクター連絡機構事務局

広島経済レポート平成18年11月30日号9Pスポットに、募集記事が掲載されました。詳細は、以下の通りです。
釣り文化発展へ
 (社)全日本釣り団体協議会(東京)は、12月2、3日に東区民文化センターで「公認釣りインストラクター」の資格養成講習会と取得試験を行う。
 同資格は、健全なレクリエーション・エコロジカルスポーツとしての釣りを広め、水産資源保護や環境保全、釣りの安全やマナー指導などのボランティア活動を行う釣り人に与えられる。92年に同協議会が水産庁から委託事業として認可、試験を始めた。広島県では97年に広島県釣りインストラクター連絡機構(JOFI広島)が発足している。
 「国内の有資格者は約2600人。20歳以上の日本国民であれば誰でも受験できますので、釣り文化の継承と健全な発展へ是非ご参加下さい」 電話03-3265-4191(同協議会)

平成18年11月26日(日)朝刊10P 団塊コーナーにて、12月2日3日開催(JOFI広島)の公認釣りインストラクター募集記事が掲載されました。詳細は以下の通りです。

釣り指導員養成へ
講習会・資格試験  広島で2・3日

 全日本釣り団体連絡協議会は12月2、3日の両日、公認釣りインストラクターを養成するため、広島市の東区民文化センターで講習会と資格試験を開く。定年退職を迎える団塊世代の人も含めて参加者を募っている。

 釣りインストラクターは、技術だけではなく、マナーや水産資源保護、釣り場のルールなどを地域で指導し、健全な釣り文化を伝えるのが仕事。広島県内では74人が活動している。試験は毎年、首都圏を中心に実施され、地方都市で受験できるのは珍しいという。県釣りインストラクター連絡機構は「団塊世代の人たちもぜひ、この機会に挑戦して仲間入りをしてほしい」と呼びかけている。

 資格は海面と内水面の2種類。両日とも午前9時?午後5時。講習を受けた後、筆記と面接、基本動作の実技試験がある。受講料と受験料計2万円。所定の用紙で、28日までに申し込む。同機構の岡田会長℡082・・・・・・・。

JOFIひろしま会報・臨時号
2006年11月14日 Japan Official Fishing Instructor Hiroshima

【釣り人に画期的な時、到来!】

 先日(10月25日)、香川県県庁にて水産庁主催で「海面における遊漁施策と遊漁者の関わりについて」(主題)について、近畿・中国・四国ブロックにおける遊漁者との意見交換会が開催されました。参加者は、(財)日本釣振興会の支部、(社)全国釣り団体協議会の加盟団体及び地域の遊漁関係団体、近畿・中国・四国ブロック関係府県でした。

 冒頭、桜井政和氏(水産庁沿岸沖合課釣り人専門官:平成16年10月1日、水産庁沖合課に「釣り人専門官」を新たに設置、釣り人が関係する問題の統一窓口となり、水産庁内外の関係組織に釣り人の声を伝え、各種制度・事業に関連する横断的対応を行うことにより、釣り人の持つ多種な価値観・意見を施策に反映させることを業務の目的としている。)による主題に添った話題提供の後、①水産資源の持続的利用、②遊漁に関するルール・マナーの普及啓発、③遊漁者との関係構築、④水面利用調整機能の強化などについて遊漁者の関わり方について意見交換致しました。

 このように、「水産基本法」(2005年5月、新たな秩序の下で、21世紀を展望した政策体系を確立することにより国民は安全と安心を、水産関係者は自信と誇りを得て、水産者と消費者、漁村と都市の共生を実現することを目指して制定された。)制定以来、これまで“非漁民”という位置でしかなかった“釣り人”が“遊漁者”という名称で正式に規則の中に組み込まれ。“漁業調整規則”を改定するにあたって、釣り人代表も意見を述べることのできる位置付けが得られたのです。

 このことは、釣りの歴史が始まって以来の画期的な出来事だと思われます。即ち、海や自然をどう守るかについて、釣り人の意見が受け入れられる時代への幕開けになったのです。そして、釣り人が非漁民であった時代から、遊漁の一部としての遊漁になり、それが今度は、水産資源の利用者としての位置付けを明確に獲得しなければならない時代へとさらに一歩進む時を迎えております。

 今、大阪ではJOFI大阪の釣りインストラクターのメンバー中心に、NPO法人「釣り文化協会」を窓口にして「市民による大阪湾の水質調査」が行われております。この調査は、内閣官房「全国都市再生モデル調査」の一環として認定を受け、NPO法人「釣り文化協会」が、国土交通省近畿地方整備局より調査を委託されて実施されております。このように大阪では釣り人による大阪湾水質モニタリング調査が行われ、釣り人との協働による環境モニタリングシステムの構築を目指して「みなとの環境づくりシンポジウム」(1月22日)が開催されました。そして、「いままではいつでも何処にでもいると不審がられていた釣り人が、今度は何処にでもいることを利点として社会に役立つ活動をする、これは画期的なことと思います。」(桜井釣り人専門官)のように釣り人の取り組みについて高い評価をされています。

 現在、このように暗中模索だったこれまでと違い、大きな光明が掲げられているだけに、またJOFI広島も10周年を迎えている現在心あらためて取り組まなければならない時を迎えております。そこで、10周年記念事業として、一つは環境保全に向けて新しく「広島湾のハゼ・チヌの奇形魚調査」<仮称>を研究者、環境保健協会、JOFI広島等で開始しようとしております。他の一つは8年振りに「公認釣りインストラクター養成講習会・資格試験」を来る12月2~3日に開催(4月JOFI広島総会で決定)すべく取り組んでおります。

 釣りインストラクターの原点に立ち返った活動を!“釣り人の地位向上”“質の高い釣り人”を目指しての活動を!と、JOFI広島は釣りのパイオニアなるが故に、常に高い次元を目指し、一般釣り人の先頭に立ち、現在と未来の釣りは如何にあるべきかを慎重に考え、衆智を集めて適格な判断のもと、釣り文化の発展を図り、自然環境を守り後世に継ぐ努力を重ねたいと考えております。

JOFI広島のみなさんのご協力を心から期待しております。

発行者/釣りインストラクター連絡機構事務局