ネオニコチノイド系農薬が、水生昆虫に及ぼす弊害調査を(公財)日本釣振興会が全国での水質調査を実施。
1回目(No.70)
河川名:太田川支流西宗川
実施日:2024年5月18日
調査員:太田、中木、富樫、平田、三角
2回目(No.71)
河川名:太田川上流支流寺領川
実施日:2024年5月25日
調査員:太田、中木、富樫、平田、三角
調査方法:採水、漁獲調査
調査ポイント:上流部で田植えが実施されている河川
1回目の西宗川の採水は、階段もあり比較的簡単に河川近くまで降りることができました。
また、漁獲調査では、シロサシを餌にして実施しても釣果がなく、川石の裏に住むクロカワ虫を取り1時間でハヤを3人で13匹獲ることができました。
2回目の寺領川は、クマの目撃情報の多いい地域。太田川との出会い付近は、渓流相で谷が深く降りることができないので、1㌔ほど上流に上り、田んぼの水が入り込む横の橋の上からロープを全部使って採水、田植えをされていた方に聞き取り調査した結果、田植え後に撒く農薬名はスタークルとのことであった。その後、合流点下流で漁獲調査をしていたメンバーと合流。川底には石はなく、すぐ上流の立岩ダムの影響で石の供給止まっているのが判る。
そのため、川虫が獲れずシロサシを餌に漁獲調査をしていた。釣れた魚はカワムツで3人で16匹、ハヤ・ウグイは姿も見えなかった。川の状況は一目見ただけで悪いことがわかる。太田川の上流域がこの様な状況では、川も海も環境が悪化しているのが理解できる。
次回の調査は8月に行う予定で、稲穂の樹液を吸い取るカメムシ被害防止の殺虫剤として『ネオニコチノイド系農薬』が使われている河川を調べる。そもそも、この農薬の問題はミツバチの帰巣本能が欠如し、巣箱に戻らない問題でこの農薬の『嫌疑』が深まりヨーロッパでは禁止された薬剤です。日本ではカメムシが吸った稲穂のコメが黒く変色することでお米の等級が下がり収入が減るのと、簡単に散布出来るからといった理由で多用されている。その結果、カメムシ以外の水中昆虫が成虫となりその農薬で激減、結果成虫が卵を産まないので川虫が激減、それらも餌とするハヤ・ウグイが激減。その為、一年中珪藻も食べている魚がいなくなり、川底の珪藻類が腐乱するなど、自然界を壊している『疑い』を証明する必要での調査なのです。
報告者:太田博文
投稿者: jofi/淡水魚減少対策の水質調査に協力 はコメントを受け付けていません。