2021-07-07

錦川高校生鮎釣り教室

日程 令和3年7月3日(土)9時~15時

場所 錦川漁業協同組合 会議室

参加者 生徒11名、学園教師2名

実釣場所 錦川行波(ユカバ)

JOFI広島 太田、平田、三角、富樫

サンライン関係者 重村、山本、他3名


このたびの釣り教室は、高校生が対象。「NEM HIGH SCHOOL」高校卒の資格を得るため学ぶ一部通信制の高校。その学園の理事長も、今回生徒として参加した。
当日は薄曇り、午後から雨の予報。そのため、釣り教室の講義の制限時間は45分とし簡略化した。残り15分は鮎釣りの安全について。今回も富樫インストラクターが担当した。

開会では、錦川漁協総代の平岡氏から理事長代理で挨拶、続いて(公財)日本釣振興会山口県支部の村田支部長より挨拶。講師として、㈱マルト社長である太田インストラクターが紹介された。

講義では、「友釣りの定義」アユの縄張り形成の話で、友釣りという漁法を説明する。友釣りに必要な釣道具の説明では「鮎竿の歴史」、竹→グラス竿→カーボン竿の変遷を説明。続いて「釣り糸の歴史」。最初に釣り糸として使われたテグスとは…、次にナイロン糸の成立ち、続いてフロロカーボン糸。ナイロン糸との違いを説明。新素材としてPEや金属糸、複合ラインなどを簡単に説明した。次に「アユバリの形状」を本格的に話すと長くなるので、入口の障りだけ紹介。次に「ハナカン・サカサバリの歴史背景」を説明した。続いて、全体の仕掛図を図で示しながら説明し講義を終えた。少し時間オーバーの50分で安全講習に移った。安全講習では、自然で遭遇する各種の危険性を説明し時間内で終了し休憩に入った。


次は、午後の実釣で使う仕掛作り。ハナカン周りとハリ仕掛け、天上糸仕掛は講義中ほかの講師が作っていた。生徒たちには、水中糸に目印を付けること。その目印の締り具合の見極め方など説明。その後、ハナカン仕掛と水中糸を結束させ天上糸を付け仕掛作りは終わった。釣り糸の強度がほぼ落ちない結束方法も伝授!ほかの釣りにも流用してもらえば、釣魚をバラし天を仰ぐことも少なくなるだろう。


昼食後、錦川の行波(ユカバ)に移動。着替えと言っても濡れても良い恰好で。シマノさんから借り受けた竿を手渡し、高価な竿だから元栓一つも大切にするよう説明した。現場では、まず竿の持ち方。竿尻を持ち歩くことなどを説明。オトリが配られ、講師たちが生徒を引き連れ下流のポイントへ移った。担当した生徒には、午前中に作成した仕掛けを竿に装着し、長さを調整した。サカサバリにハリ仕掛けを装着する方法を見せ、次にハナカンの指での持ち方を指導。続いてタモに曳舟からオトリを移す所作。オトリの持ち方は、まず手を濡らし川の水温と同じくする。続いてアユの持ち方。左手で持ち、親指人差し指で両目をふさぐ。暗くなるとおとなしくなることを指導。まるで馬車馬と同じ。前しか見えないようにしておとなしくさせ、轡(くつわ)を口にくわえさせ、馬を制御するようにハナカンを装着する。

次に、サカサバリの装着。「一皮サカサの使い方」を説明。アユが弱りにくく、色々な位置に装着できることを説明し、オトリとしてアユを離す角度を見せながらオトリが思うように泳ぐ姿を見せたのち、生徒に竿をゆだねた。しかし、段々と竿の重さが響くのか、竿がブレる。そこで、脇をしめた竿の持ち方を説明した。目印の位置をよく見て、泳がすことに専念させたが、鮎は釣れなかった。14時、雨が降りそうな雰囲気になり、最後に使っていたオトリにハナカン装着したのち、タモから出してサカサバリを打つことで実技講習を修了した。

錦川の天然遡上が悪く、全生徒で一匹の釣果だったが、鮎が飛んでいるのを確認している。しかし遊びアユで、縄張りを形成していない鮎ばかり。一雨降り川ゴケが新しくなったら楽しめる川になるだろう。生徒は、真面目な大人しい性格の子どもたちばかりだった。一人でも鮎釣り師となってくれれば、講師としてうれしい限りです。

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