2012-11-07

漁協、農閑期に外来魚駆除

山口市の椹野川漁協(徳永義光組合長)が5日、水を抜いた市内の農業用ため池でブラックバスなどの外来魚を駆除した。外来魚のの供給源を断つために管轄権のないため池の駆除をしているのは、山口県内では椹野川漁協だけという。

この日、取り組んだのは山口市が取水口の老朽化に伴う改修工事をする同市朝田の郷之尾ため池。6492平方メートルのため池の水をほとんど抜いたのに合わせて8人が作業した。

県水産研究センター内海研究部と連携し、センターが所有する電気ショッカーの電極棒を水につけて放電。感電して気絶し、水面に浮き上がった魚を網ですくった。

約1時間の作業でブラックバス420匹、ブルーギル123匹が捕まった。在来魚はフナ20匹、ヨシノボリ2匹、ドンコ2匹と紅白模様のコイ5匹だけだった。ブラックバスとブルーギルは焼却処分し、在来魚は椹野川へ放流、コイは希望者に譲渡した。

椹野川漁協は10年ほど前から河川のエビや放流したアユの稚魚などを食べる被害を抑えるため、年1、2回、管内のため池の水利権者と協議し、農閑期に外来魚を駆除する活動に取り組んでいる。

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【写真説明】水を抜いたため池でブラックバスなどを捕獲する組合員ら(撮影・山本誉)

平成24年11月6日中国新聞朝刊

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