2007-02-10

ついに永遠の好敵手超大型尾長グレの勇姿との対面なる!?

ついに永遠の好敵手超大型尾長グレの勇姿との対面なる?

寒ブリとは記念撮影なる!

 あの綺麗で迫力ある茶褐色の魚体が、紺碧の海から何度も何度も抵抗をしながら浮いてくる光景は、思い出すだけで身震いする。海中へ引き込まれるような馬力に身体は震え、たまらぬ魅力を感じ再び名礁「ヤッカン」を訪れる。

 怒涛が叫び、鬼気迫る荒磯「ヤッカン」が目の前に立ちはだかる。そこには永遠の好敵手尾長グレが息をひそめる。「また来たぞ。今日こそは!」と毎回のようにつぶやく。マキエを打ち、潮を読みながら尾長グレを追い求める。と、マキエに反応してマキエの中にチラッと勇姿が横切った。

 そこで、仕掛けをいれるのを我慢してマキエを打ちながら、尾長の観察をする。その動きは?浮上するタイミングは?どの方向から出て、どこに戻る?マキエが無くなる直前、わずかに残ったマキエに飛び上がるグレは動きが違う。浅いタナまで浮上します。「狙いはこいつだ!!」チラチラと見えるグレのなかで明らかに違う動きし、浅いタナまで浮上するグレに的を絞る。チャンスは一瞬。その飛び上がる瞬間にタイミングを合わせて仕掛けを投入する。

 対峙。静かに続く。勝負はいつ。仕掛けを振り込む、着水したら一旦仕掛けを張る。仕掛けが馴染みウキはどっしりと落ち着く。マキエを打ちつつ、オレンジのウキに魂を注ぎ込む。サシエが馴染むまでのアタリをとるのか?サシエが馴染んでからのアタリをとるのか?これによってアタリの取り方が違う。グレはハリの付いたサシエを口にした瞬間に、その違和感に気づいてサシエを吐き出す。サシエが馴染むまでの早いアタリには大き目のハリを、仕掛けが馴染んでからアタリが出る場合は小さめのハリを。

 グレ釣り師は60cm超グレを釣ることが最高の喜びです。その尾長グレを取り込もうと思えば、どうしても口にハリを掛ける必要があります。グレにハリを飲み込まれないようにするために。アタリをとるタイミングが遅れてハリを飲み込まれてしまうことは、尾長グレをターゲットとする場合には致命傷になる。そのために魚の動きを観察し、マキエとサシエのタイミング及び位置を考えます。そして、ウキ下の微調整を行い、ハリを替えることによって明確なアタリを出す努力をする。そして、極めて小さなアタリであっても、それが明確であれば「バシッ」とアワセます。

 と、筆者の右手で構えていた植永さんのウキが突然、派手な水煙を上げ、ウキを消し込む。その瞬間、一気に道糸が走った。アワセを入れる間もなくロッドは絞り込まれ、ラインからは唸り声が響く。「大きい。どうしょう」。ギューン!ブチン!!「あ、これが尾長か!!」。

 二回目のアタリも竿先とラインに角度をつけて構えた植永さん。ラインを張った状態にアタリが出た。今度はアワセが入った。「最初の10秒が勝負!」と仲間の声援。竿の胴でためて必死で耐える。「あっ!!」と身体がすくみ竿で矯めることもハンドルを回すこともままならなかった。

 今度は、「見本を見せてくださいよ!」とプレッシャーを掛けられた筆者のウキに微妙な前アタリ。少し押さえ込む瞬間にバシッとアワセた。タックルの限界までためきって締め込んでゆく。ドラグも目一杯締めてあり、一切ラインは出さない作戦。全員注目の中真剣に遠征2号で魚の走りを止める。ラッキーにも上唇の中心にハリが掛かっているのか魚のパワー弱くなる。実寸65cmのグレを足元に寄せたときには、バラシ何十回目のビッグワンに足が震え心臓が飛び出さんばかりに興奮。尾長が一旦海中でヒラを打った姿を見せた。構えた浜田さんのタモが出る。慎重になり過ぎた自分に一瞬の隙が、タモを見て慌てた魚が翻る。後一歩で、魚拓という夢は次回に持ち越された。

 が、尾長とのやり取り、最初の一撃でとにかくロッドの全てに尾長の持つパワーを乗せてやり、動かなくなるまでガマンして耐え忍ぶことが学べた。また、アワセた瞬間から、磯に立った瞬間から、やり取りは始まっている。短いドラマをハッピーエンドで締めくくるために、もう一度各自のやり取りを見直そうと納竿する。

〔釣行日〕2月8日(金)。中潮(満潮/09:36,干潮/16:00)<柏崎港>。〔渡船〕「ほてい」渡船(0895-83-0706)。浦川尚輝船長(090-5141-9801)。料金:6,000円。弁当(お茶付き):500円。仮眠・朝食:1,000円。一泊二食:4,000円。氷・コーヒー・オシボリなどのサービスあり。

投稿者 岡田敏孝(JOFI広島会長)

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