2008-04-18

プランクトンで日本海が緑に

衛星画像
 

島根県沿岸の日本海で今月上旬から植物プランクトンである円石藻(えんせきそう)の一種が大量発生し、海の色が緑色がかるほど変色していることが17日、分かった。これまで国内では福岡市沖の博多湾や東京湾など閉鎖性が比較的高い水域で確認されているが、日本海側では珍しいという。毒性はなく、魚介類への影響はない。

 県水産技術センター(浜田市)によると、変色が確認されたのは6日ごろ。ほぼ沿岸全域で明るい緑色がかったり、青白く見えたりするという。海水を調査した結果、ハプト藻の仲間の円石藻の一種が大量に見つかった。17日までに県西部では変色は終息に向かっているが、東部では依然として見られる。

 県沿岸で円石藻が大量発生したのは初めて。通常、春はプランクトンが発生しやすいが、センターは「原因は不明」としている。魚介類への毒性はないものの、汚濁がひどくなれば漁業活動に影響が出る可能性もあるという。

【写真説明】円石藻の大量発生による島根県沖の変色が確認できる衛星画像。白の部分は雲(8日、簡易大気補正済み輝度画像)=宇宙航空研究開発機構(JAXA)提供

2008年4月18日 中国新聞朝刊

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