2007-02-26

春の気配のする鼻繰瀬戸で黒い貴婦人(メバル)を狙う

 立春が過ぎた。暖冬の寒さは幾分残るものの、どことなく春が漂う今日この頃。冬ごもりしている虫たちも啓蟄(3月6日)に向けて這い出す準備をする。わたしたちも瀬戸内の乗っ込みグレを狙う。が、暖冬のため海藻類の生育が遅れ大型グレの顔を見ないまま。ならば、春の真っ先に活性化するメバルを狙うというのはどうだろう。と、受講生に呼びかける。

 黒い肢体に愛くるしい大きな目、頭を斜め上に向けて遊泳している優雅な姿は「黒い貴婦人」と新本さん。また、あの波止メバルウキに出るチョンとした前アタリ、そしてゆっくりとウキが海中に引き込まれるところに醍醐味があると中島さん。いや、アワセ後の魚体に似合わず強烈な引きを見せ、竿を満月のごとく絞り込むところと蒲生さん。アタリを目で楽しみ、メバルの抵抗を竿を通して体で楽しむ。まさに快感!と野口さん。と、衆議一決して小森港に向かう。

 途中、大型メバルの巣窟伴っている平郡島は北東風が当るということで鼻繰瀬戸に向かう。渡礁は長島南端は原発予定地横の「一つ石」海岸の磯に一人づつ立つ。日中にメバルを狙う場合は、水深は少なくとも3ヒロ以上あるところ。狙いどころはカケ上がりのある竿先二本先にあると指示する。また、生きの良いシラサエビをハリに付けておくこと。一流しごとにシラサエビを常にハリにつけておくこと。食い渋っているときはサソイで対応することなどは船上でミーティング済み。

 最初の仕掛け投入は竿下からカケ上がりを狙う。シラサエビがピンと跳ねる程度のサソイを掛ける。竿先を海面に近づけて潮上の右側にゆっくり抜く。こうしてサシエを約1ヒロほど浮かせて、自然に落としていく。と、シラサエビの動きも伝える波止メバルウキがメバルがサシエを加えたのか、押さえ込まれる。この前アタリ直後にキューンと小気味よく引き込む。腕を軽く挙げ、そっと仕掛けを上げて一呼吸待つ。すると、仕掛けに掛かったメバルの揺れがサソイとなり二匹目がヒット。ウキが完全に消し込んだので、手首のスナップを利かせてアワセる。と、グッグッと醍醐味の手応えはグレ以上。グッと我慢してゆっくり竿を起こしてメバルの抵抗を竿を通して身体で楽しむ。まさに快感のひと時。

 と、潮に乗せて流して釣っていくが、より大型と欲が出る。そして、縦長に入れたマキエの先端に仕掛けを合わせる。マキエの先端の沖には泳ぎの速い大きなメバルが寄る。そして、必然的に大きなメバルと出会う確立を高めていく。

 さて、今教室の成果はいかに?メバル釣りの魅力の一つであるアタリ数、ヒット率のトップは?30尾ゲットした石川さんに。竿頭は高級魚25cmオーバーを二桁そろえた西本さんとなる。

〔釣行日〕2月24日(土)小潮(干潮/07:00,満潮/12:38)<徳山港>。
〔渡船〕「手島フィシング」(0820-23-1934)。「ASUKA」手島武彦船長(090-3638-0905)。料金:4,000円(鼻繰瀬戸周り)。

〔文責〕中国新聞文化センター「ウキ釣教室」講師・岡田敏孝。

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