実施月日:平成24年6月10日
実施場所:宮島南部海岸(下大砂利・焼山浦・樫ノ木浦)
主 催:NPO法人自然環境ネットワークSAREN
回収内容:一般生活用品・発泡フロートなどの漂着物
参加総数:100数名(日本釣振興会関連12名、JOFI広島4名)
このたび協力団体として『宮島一周クリーン作戦』に参加。世界遺産宮島の裏側に漂着したゴミ回収の作業を行った。広島大学から学生3名、瀬戸内マリンクラブから会長を含め4名、JOFI広島から会長を含め4名、日釣振から5名の方々の協力をいただいた。
快晴の中、午前9時宮島桟橋を出た左手の藤棚下に集合、日釣振ビブス・タオル・軍手を関係者に配布。受付後、SALENの金山氏の挨拶で始まり、アサヒビール関係者、広島大学教授の挨拶が終わった後、参加者は二手に別れ母船二隻に分乗、目的地の宮島南部海岸へと向かった。目的地沖に到着後、小型ボートに乗り換え目的砂浜に上陸。地域担当者から作業手順の説明があり、午前中は大型フロートをメインに集めた。牡蠣筏のウキとして使われていたものだが、台風災害で筏が壊れ流れ着いたものである。波・風により、海岸線だけでなく、山際から林の中まで砕けたフロートが散在しており、木々を掻き分けながら運び出した。大人数での作業で早めに作業が終わり、昼食予定時間まで、プロジェクトリーダーの金山氏が、宮島に生息する植物と木々など実物を指しながら、外来植物の繁殖が及ぼす影響、宮島原生林の荒廃状況、自然の原生林を維持するには人の手を必要とするという事、今回の清掃の意義は、美観だけでなく、宮島に残された原生林という財産を守るために必要な清掃作業であるという事など、とても有意義なお話をされた。
昼食後は、牡蠣の養殖用のビニールパイプ、ペットボトル、砂に埋もれた魚網やビニールホース、金属部品や、粉々になった発泡スチロールや竹や木々を回収し、分別処理を行った。集められたゴミは、小型ボートで集積場所に数度に分けて運び出した。大型フロートは、火力発電所の燃料として、日を改め回収される事になっている。
参加者の手際が良かったおかげで、13時過ぎには作業終了。プロジェクトリーダーの金山氏による終了の挨拶ののち、小型ボートに乗船、母船に乗り換えて宮島桟橋に帰着した。
このたびの作業を終え、作業する場所近くに小型ボートの上陸地点を設置、担当地域を端から中央へ向かう方向にすることで、作業性がより向上するのではないか、また、時間帯でゴミの回収種類を分けるのではなく、人員の配分で回収種類を分けた方が、より効率的ではないのか、砂に埋もれた漂着物を取り出すための道具の必要性など、作業性の面で、改善していく部分が多々あるのではと思われた。この事業に参加することで、意義、重要性を痛切に感じ、これからも継続される事を願った。
報告者 太田博文(公益財団法人日本釣振興会広島県支部支部長)